麻素材について/LINEN&RAMIE 夏の高級天然素材「麻」のその優れた自然の高機能。

麻の歴史は古く紀元前5000年にエジプトでは麻(亜麻=リネン)が栽培されていて麻布が作られていたそうで、紀元前2500年のエジプト王の墓に、麻 (亜麻=リネン)栽培の壁画があるそうです。また、一言に「麻」と言ってもその種類は多く、亜麻(あま=Linen,Flax)、苧麻(ちょ ま=Ramie)、黄麻(おうま、こうま=jute)、衣料にも使われたりする大麻(たいま=henp)や、他にもサイザル麻やマニラ麻というのもありま す。
このようにたくさんの「麻」があるのですが、法で定める家庭用品品質表示法によると「麻」と表示できるのは亜麻(Linen=リネン)と、苧麻(Ramie=ラミー)だけです。

 

涼しく、さわやか

麻は天然繊維の中でも最も涼しい繊維といわれ、高温・多湿な季節に特に最適な素材です。そのさわやかな涼感と感触は他の素材では味わうことが出来ません。

◆ 腰が強く、汗ばんでも肌に密着しない。
◆ 通気性が優れている。
◆ 水分の吸収、発散が早い。

 

丈夫で長もち
麻は天然繊維の中で最も強力であり、さらに水に濡れるとその強さを増す性質があり、耐久性に優れています。

 

優雅な個性ある風合い
優雅な光沢としっとりした上品な個性ある風合いは、天然繊維、ラミー・リネンだけがもつ優れた感触で、ファッション素材として幅広い分野でさわやかな表情をみせてくれます。

 

清潔で衛生的
洗濯で汚れが落ちやすいので肌着、ハンカチーフ、ナプキン、テーブルクロスなど特に清潔さが要求される場合に麻の特製は活かされます。

リネン

種類と特徴

主にヨーロッパ地域の北方か高原地方で栽培されます。リネン繊維は、ラミー同様リネンの靭皮部(じんぴぶ=茎の木質部と表皮の間の部分)からとります。草丈は80cm位の一年生の亜麻科の草木であり、淡紫色の五弁の可憐な花が咲きます。

◆ 繊維は細く、短い。 風合いは、しなやかで綿に近い。
◆ 涼感はラミーに次ぐ。
◆ 水分の吸収、発散性はラミーに次ぐ。
◆ 色はリネン特有の黄味がかった色(亜麻 色)がある。
◆ 白度・光沢はラミーに次ぐ。強度はラミーに次ぐ。

外観

繊維の太さは均一な円筒状で、5、6角形をしています。表面はところどころ関節状またはX型の節があり、横または斜めに走る亀裂状の条痕があります。繊維はラミーよりも密度が高く、繊維の両端は鋭くとがっています。

太さと長さ

繊維はラミーに比較して極めて短く、20mmから30mmくらいで、細く、繊度は約2デニールです。この細く、短いことが亜麻らしいソフト感、しなやかさを生みだします。

ラミー

種類と特徴

ラミー(苧麻)繊維は、ラミー原草の茎の靭皮部(じんぴぶ=茎の木質部と表皮の間の部分)からとる靭皮繊維で、草丈は1~2.5mに伸びます。宿根性イラクサ科の草木で、白葉苧麻(葉の裏には銀白色の毛が生えている)と緑葉苧麻(葉の裏に毛が生えていない)とがあります。

◆ 繊維は太く長い。
◆ 天然繊維の中、最もシャリ感がある。
◆ 涼感があり、腰がある。
◆ 水分の吸収、発散性に優れている。
◆ 色は白く、絹様の光沢がある。

外観

繊維の断面は円筒状または扁平で、天然の撚りがありません。表面は平滑であり、縦走する条線、亀裂、関節状の節があります。繊維は先端になるに従い細くなり、先端部は丸味を帯びています。

太さと長さ

繊維は衣料用に使用される天然繊維の中では最も長く、その長さも一様でなく20mmから250mmにもおよびます。この繊維の長さが、生地の張り、腰を与えるのに役立っています。太さも一様でなく1.5デニールから20デニールにもおよび、平均繊度4.5デニールくらいです。これが麻らしいシャリ感を与える一因にもなっているのです。