カシミヤの特徴・お手入れについて

カシミヤ素材の特徴

カシミヤとは?

カシミヤはカシミヤ山羊から採れる獣毛素材です。
カシミヤ山羊は中国北西部や、内蒙古、外蒙古、イランなどで産出されています。

カシミヤの名前はインド北部高原地帯カシミール(kashmir)地方の古い綴りに由来します。
色はブラウン、グレー、ホワイトがあり、ホワイトカシミヤは淡色にも染めやすいので珍重されています。

カシミヤ山羊

カシミヤの特徴

カシミヤのメリット

  • ・”軽さ”と”保温性・保湿性”に優れる
  • ・”柔らかい”肌さわりと上品な”光沢感と風合い”
  • ・ 弾力性に優れ”型崩れしにくい”

カシミヤ繊維

  • ・カシミヤ:約14~16ミクロン
  • ・上質羊毛:約19~20ミクロン
  • ・モヘア:約30~50ミクロン
  • ・人間の毛髪:約40~50ミクロン
  • ※1/1000mm=1ミクロン

カシミヤの繊維は非常に細く(繊維径直径の平均14~16ミクロン)他の獣毛繊維と比較しても突出した細さである事が分かります。
この事から分かるようにカシミヤ繊維は、1本の糸を仕上げるにあたり、より多くの繊維を束ねる事が可能です。


また外気を遮断し放熱を抑えると言う繊維特徴をもったカシミヤニットは、熱伝導率の低い空気を多く取り込むことが可能で、暖かな空気を内へとため込みます。 更にカシミヤの表面にあるキューティクル構造が、空気中の水分の吸収・放出を行うことで、一定の湿度を保つコントロール機能の役割を果たします。
これらの性質がカシミヤニットの優れた”軽さ”・”保温性”・”保湿性”を生み出します。

カシミヤ繊維は非常に細くしなやかで、皮膚刺激の少ない繊維の為、肌さわりはとても”柔らか”です。

また繊維表面には突起の少ないキューティクルが鱗状におおわれています。
突起が少ないことにより表面はフラットな状態となり、光を真っ直ぐに反射させ、”美しい光沢感”を生み出します。

更にカシミヤに含まれた油脂が、カシミヤ繊維の表面を覆うことで、カシミヤならではの”風合い”を醸し出します。

最後にカシミヤは非常に伸縮率に優れた素材です。
(羊などの獣毛素材と比較しても、約40%以上伸びがある)
これは生地のしなやかさや滑らかさを生むとともに、糸そのものに強い”復元力”を持たします。
結果、”型崩れのしにくい”カシミヤニット製品へ繋がります。

カシミヤ生地

カシミヤのデメリット

  • ・”ピリング(毛玉)”が発生しやすい
  • ・デリケートな素材の為、定期的な”お手入れ”が必要

糸の種類には大きく分けて、長い繊維が連続した”フィラメント糸”と、短繊維同士を撚ってループ状にし、一本の糸にした”スパン糸”の2つがあります。
※短繊維=絹以外の天然繊維(綿、麻、毛、カシミヤなど)

フィラメント糸とスパン糸では”糸端の数が違う”という特徴があります。
短い繊維を撚って作られた紡績糸は、糸端が多く存在します。
この糸端同士が絡み合うことで、玉となり”ピリング(毛玉)”が発生します。

また短繊維スパン糸の羊毛やカシミヤの場合は、繊維表面にスケール(キューティクル構造)が存在します。
このスケールの反り返り(突起)同士が、着用中の強い摩擦などで特に絡みやすく、ピリングが発生しやすくなります。

以上のことからカシミヤと上手に長く付き合っていくためには、
カシミヤの特徴を理解し、定期的な”お手入れ”が必要となってきます。

キューティクル構造

ピリング(毛玉)

カシミヤ原料のランク

カシミヤには評価基準がいくつか存在し、 その一つがカシミヤのグレードです。
カシミヤには"ホワイトカシミヤ""ブラウンカシミヤ""グレーカシミヤ"が存在し、中でも脱色の必要がなく染色しやすいホワイトカシミヤは、
特に価値の高いカシミヤとして重宝されています。

またカシミヤには原料のランクが存在し、 繊維長(繊維の長さ)、繊度(繊維の直径/細さ)、異物混入率の3軸にて判断します。

ランク 繊維長 繊度 異物混入率
1等級 14ミクロン前後 34mm~38mm 0.1%
2等級 14~15ミクロン 30mm~34mm 0.2%
3等級 16ミクロン前後 28mm~32mm 0.3%以下
4等級 16ミクロン以下 30mm以下 0.5%
... ... ... ...
8~9等級 17~18ミクロン 24mm以下 1.0%以上

カシミヤのお手入れ

カシミヤショール

カシミヤは非常にデリケートな素材であるため、長く付き合って行くためにも、
日々のお手入れが必要となってきます。

ここではカシミヤの特徴に適したお手入れ方法を、ご紹介いたします。
またカシミヤのお手入れの際に、注意して頂きたいポイントなども、合わせてご紹介いたします。

カシミヤ製品のご購入前、ご購入後にぜひご参考下さい。

お手入れのポイント

①汚れやホコリをそのままにしておかない事
着用後は形を整え毛並みにそって細目にブラッシングをかけてください。またカシミヤは撥水性が弱い為、水分の付いた部分がシミになる場合があります。
その場合はなるべく早めにふき取り、乾いたあとブラッシングをかけ、お手入れをしてください。
②シミが出来てしまった場合
カシミヤにシミが出来てしまった場合、そのシミが虫食いの原因となってしまう場合があります。その際はすぐにお手入れをしてください。
まず柔らかめのタオルに薄めた洗剤を付けて、シミの部分をふき取ります。その後に水に浸したタオルで洗剤を綺麗にふき取ります。
終わったらブラッシングをして、乾くまで部屋干ししてください。
③ローテーションを組む
長時間着用し続けると型崩れが発生する可能性があります。生地表面の摩擦がピリング(毛玉)が発生する原因となります。
毎日連続して着用する事は控え、”一日着用したら一日休ます”など、ローテーションを組んで着用する事が大切です。
④ピリング(毛玉)が発生した場合
毛玉を手で取りはらうか、繊維をハサミで切り取るなどして除去してください。
※製品の性質上、毛玉が発生しにくいものはあっても、発生しないものは存在しません。毛玉の除去はカシミヤのお手入れの一環として行ってください。

お手入れのNGポイント

①クリーニングは控える
カシミヤニットのお手入れで注意する事として、なるべくクリーニングに出さないことをお勧めします。
理由としては素材の性質上、水に強くないというのもありますが、カシミヤ繊維の表面は天然の油脂が含まれており、
それが洗濯によって洗い流されていくことによって、カシミヤのぬめりや風合いが徐々に失われていきます。
※クリーニングが必要と判断される場合は、なるべく信頼できる(カシミヤのクリーニング実績が多い)クリーニング店での対応をお勧めします。
②合成繊維のブラシは控える
カシミヤニットのお手入れで注意する事として、合成繊維のブラシを使わないことを強くお勧めします。
合成繊維のブラシを使うことで静電気が発生しやすくなります。
静電気は繊維や生地の裂傷につながり、ほこりや汚れの発生を引き起こします。
ブラッシングの際は、柔らかな天然繊維のブラシを使用する事を、お勧めします。

レセントのカシミヤ製品に限り、保管時の虫食いによる穴あきや不注意により
引っかけなどで穴をあけてしまった等、修理(有料)することができます。
修理のお申し込みや補修料のお問い合わせなどご遠慮なくご相談ください。

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