カシミヤ・ニットメーカー林田からのお知らせ

  • 2022年09月09日 「ニットの林田 ”オーダー中心の店”」
    髙島屋大阪店に「レセント」 2022年9月6日付繊研新聞記事

  メンズ主力のニットメーカー、林田(大阪市、林田誠司社長)は、髙島屋大阪店5階に「レセント」をオープンした。既存の店舗と異なり、オーダーの提案を重視した新タイプの店になる。カシミヤニットのオーダーに加え、ジャケットのオーダーも同店でスタートした。

 新しいスタイルの店は、約40平方メートル。既存の店は既製品が中心だが、新店はオーダー提案が常設になる。主力アイテムのニットはカラーオーダーやパターンオーダーがある。カラーオーダーはカシミヤやシルク、海島綿があり、全40色から好きな色を選べる。中心価格は6万〜7万円。

 パターンオーダーニットは、カシミヤとベビーカシミヤで実施しており、店頭にサンプル製品や編地が実際に確かめられるパターンブックを用意。各アイテム6サイズをベースとし、身丈や袖丈を2センチごとに最大8センチまで短くまたは長くできる。初となるジャケットのオーダー提案は、ニットのカラーオーダー近くに配置した。

 同ブランドは、和歌山県田辺市に自社工場を持つ強みを生かしたオーダーニットを伸ばしている。ブランド売り上げの1割を占めており、メンズだけでなくレディースも好評だ。11月に自社工場で設備導入を予定しており、今後はシャツやカットソー製品のオーダー提案も進めていく考え。

 このため、今回新タイプの店作りに挑んだ。同店でオーダー提案の切り口をさらに増やし、「軌道に乗ればこのスタイルの店を広げていきたい」と話す。

 進展に隣接した場所には、団塊ジュニアをターゲットにした同社のメンズ「マグノリア・トウキョウ」のインショップがある。同ブランドでも22〜23年秋冬から新たにカシミヤのパターンオーダーニットの提案を開始した。

 常設店は1店だが、カジュアルアップをキーワードにした提案で事業が軌道に乗り始めている。9月28日には岩田屋本店、10月1日には札幌三越にロングランの期間限定店舗を開設する。