LeCENT(レセント)は、高級ニットメーカーの林田が、1973年にわが国初の麻100%、多重染色のプリントニットシャツの商品化に成功したことをきっかけに、ファクトリーブランドとして発売したオリジナルブランドです。フランス語で100を表す「レセント」のテーマは、その名のとおり素材、品質、デザインのすべてに完璧であること。主にカシミヤ、ファインウール、麻、シルク、海島綿などの高級天然素材を用い、大人の感性を鮮やかに表現した高級カジュアルブランドです。
冬の素材の王様といえば、やはりカシミヤです。カシミヤは羊毛などに比べ格段に軽く、あたたかく、着心地にも優れています。一頭のカシミヤ山羊からの収穫量は150g~300gくらいで、その中でも最高級グレードの繊維は約40gとほんのわずかしか採れません。そんな極上の素材をおしみなく使ったニットは、まさにファッションの最高の贅沢、高級ニットの頂点を極めるものです。本物の物づくりを志向するHAYASHIDAにとって、本物を極めるのにもっともふさわしい素材が他の追随を許さないカシミヤであったのです。
その後、シルク、メリノニュージーランドなどの開発とともに、海島綿(シーアイランドコットン)のライセンスを取得し、商品内容もさらに充実してきました。
レセントのモノづくりの原点はクラフトマンシップです。作り手と装う人、互いの感性が調和したときにファッションは完成されます。作り手の心を伝えるために、優れた自然素材のもつ素晴らしさを大切にしたいと思うのです。
お客様の言葉が、レセントのファッションポリシーを見事に表現してくれています。しっくりとした肌へのなじみよさ、深みのある風合い、いつの時代にも色あせる事のない存在感、すぐれた素材との出合いによって、デザインはいっそう精彩を放ちます。カシミヤとファインウール、麻とシルクそして海島綿、自然は素晴らしいおくりものを与えてくれました。
レセントの物づくりはその一つ一つと対話しながら、もっともすぐれた原糸を選び出し、丹念に撚りあわせ、一枚のセーターに編み上げます。レセントの規準に合格するものは、ほんのひと握りの糸だけ。だからこそ、その真の魅力を伝える本物づくりに頑固なまでにこだわってきたのです。
いいものだけしか愛さない、いいものだけしか求めない。そして一人でも多くの人にレセントのつくる本物を愛して欲しいと願っています。